<One step from eden>プレアブルキャラクターMODの作り方
はじめに
本記事はSteamで配信中のOne step from eden(以下OSfE)におけるプレアブルキャラクターMODの作り方を解説する記事です。
公式が提供する作成指南書はこちら↑
こちらを抜粋してMODを作成いたしました。より高度なMODが作りたい場合がこちらの方が情報多いです。
必要なもの
本作
MODを作成するには本作の購入が必要です。作成自体はなくても行えますが、Steamworkshopでの公開はゲーム上で行います。また、スプライトデータを作る際に内部データを参考にするためにも本作の購入は必要となります。
Aseprite
ドット絵エディターです。他のドットエディターでもスプライトを制作することは可能ですが、本作のグラフィックはAsepriteで作成されているためスプライトデータを閲覧する際に役立ちます。また、後述する機能がほかのエディターにはない機能である。ドット絵のアニメーションに特化している等、複数の利点があり推奨するソフトとなります。
本記事もAsepriteでスプライトを制作する前提で話を進めます。
AtomEditer
テキストエディターです。MODを実装するためのxmlテキストを編集するために用います。
AssetStudioGUI
本作の内部データを閲覧、スプライトを制作する際の参考にするために用います。こちらは必須ではありませんが、作成するMODをよりゲームに近づけるためにはゲーム内部データを参考にするのが一番手っ取り早いです。また、明確な”お手本”を取得できるので1からMODを作るよりは難易度は下がります。
作り方
内部データの取得
本項目ではAssetStadioGUIを用いてOne step from edenの内部データを取得する方法を記します。AssetStudioの記事をご覧になった方はお分かりだと思いますが、扱うデータの取り扱いには十分に気を付けてください。
今回はOSfEのプレアブルキャラクターであるセリシーのスプライトデータを取得しましょう。
まずはAssetStadioGUI.exeを起動します。右上のFile Loadfileをクリックして、"C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\One Step From Eden\OSFE_Data\StreamingAssets\AssetBundles\sprites"を選択します。
次にAseetListの項目にSelicyCatgirlと検索し、必要なファイルを右クリック、Export selected assetsで保存してください。
指定したフォルダにpngファイルが保存されています。内部データの取得はこれで終わりです。他のキャラクターのデータが欲しい場合はその都度Exportしてください。
先ほどExportしたSelicyCatgirl.pngをAsepriteで開きましょう。最初開くとスプライトシートと呼ばれる形式になっているため、Asepriteの機能を用いてアニメーション形式に変更します。
"Ctrl+I"のショートカットキーを押し、幅と高さを設定してインポートしてください。SelicyCatgirl.pngの場合は幅106、高さ116です。機能の詳しい説明は下記リンク↓
これでスプライトデータを制作する準備は完了です。
スプライトデータの制作
スプライトデータを作成する際、は前項目で取得した内部データや、"C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\One Step From Eden\OSFE_Data\StreamingAssets\ExampleMods\Lea Char\char\Lea.aseprite"に保存されているCrossCordの主人公であるレアのMOD用スプライトを参考にして作成するとゲームの雰囲気に近いものとなります。
もしくは私が作成したきりたんMODのAsepriteファイルを配布するので参考にしてください。
スプライトで必要な要素は複数ありますが、必ずしもすべて別のスプライトを用意する必要はありません。1枚の画像か複数かも問われません。また、最低でも1枚のデータがあればMODは制作することができます。参考としてきりたんMODのスプライトデータを表示します。
・立ち絵
-キャラクター選択画面、一時停止時に表示される-
サイズは1100x1240です。きりたんMODでは東北ずん子公式サイトより拝借させていただきました。
・Workshopアイコン
-SteamWorkshop上で表示されるアイコン-
サイズは256x256です。こちらも東北ずん子公式サイトより拝借いたしました。
・spawn
-キャラ選択時とゲーム開始スポーン時に再生-
多くの場合、後述のcast03を流用しています。専用のものを作っても構いません。
・idle
-操作をしていない際に再生-
・front
-前方のタイルに移動するときに再生-
・back
-後方のタイルに移動するときに再生-
・hop
-上方のタイルに移動するときに再生-
・drop
-下方のタイルに移動するときに再生-
・dashing
-マップを移動するときに再生-
・hit
-ダメージを受けたときに再生-
・down
-体力がゼロになったときに再生-
・death
-死亡時に再生-
・downed
-ボス戦で体力がゼロになり、処刑までの間に再生-
きりたんMODの場合、deathとdownedをループして表示してます。
・cast01start,mid,end
-スペル、武器発動時に再生-
攻撃モーションはcast01、cast02、cast03、と3つ必要となります。
各モーションはstart、mid、endの3つに分かれており、連続して攻撃する場合は01start→02start→03start→01start→の順に再生されます。攻撃を中断する場合はmid→endと再生されidleにつながります。
・cast02start,mid,end
・cast03start,mid,end
・channel
-移動をするまで詠唱を続けるスペルの動作時に再生-
MODデータの作成
本項目では作成したスプライトを元にゲーム内に実装するために、必要なファイル、初期デッキの作り方、を解説します。
xmlデータはすでに公開されているデータを書き換えて上書き保存していくのが一番ミスが少なく手っ取り早くてお勧めです。MODSのINSTALL MODSでサブスクライブしたMOD一覧を表示でき、上記のマークからデータを閲覧することができます。
MODを実装する上で最低限必要なデータはHeroes.xml、AnimInfo.xmlの2項目です。
-キャラクターの体力、マナ、初期デッキ等を記載するファイル-
必須ファイルとなります。
DeckとArtifactは自作したものを指定するかゲーム内で登場するスペルを指定できます。英語名の検索はOSfEの言語設定を英語にしてLibraryを検索するとよいでしょう。
AnimeInfo.xml
-キャラクターのモーションや武器、スペルのアニメーションを指定するファイル-
Spells.xml
Artifact.xml
-自作のスペル、アーティファクトを作成するファイル-
詳しい解説はこちら
基本的にスペルとアーティファクトの作成は、 ゲーム内のデータをコピーして改変を行っています。C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\One Step From Eden\OSFE_Data\StreamingAssets\Data に全アーティファクト、スペル等が保存されており、任意のデータをコピーしてお使いください。元のデータを変更するとゲーム上で正しく動作しない可能性があるので注意が必要です。
Item.txt
-SteamWorkshopのサブスクライブ時に生成されるファイル-
データの実装方法
SteamWorkshopに公開する前にローカルで実装、確認します。
作成したMODファイルをC:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\One Step From Eden\OSFE_Data\StreamingAssets\Mods 内に移動します。
ゲーム内でMODSをクリック
INSTALL MODSをクリックするとModsフォルダに入れた自作MODがインストールされます。エラーがある場合は正常にインストールされません。右上のログにエラーが表示されるのでそれを見ながらファイルを修正してください。
SteamWorkshopでの公開
MODが完成したらSteamWorkshopで公開しましょう。
1.MODSメニューのCREATE MODから空のプロジェクトファイルを作成しSteamWorkshopにアップロードします。
アップロードしたプロジェクトファイルはSteamのコンテンツから見ることができます。この時点では非公開設定です。
2.プロジェクトをサブスクライブします。
サブスクライブするとPC上にデータがインストールされます。OSfEの場合、デフォルトの格納場所はC:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\workshop\content\960690 です。
3.MODのアップロードします。
作成したデータをサブスクライブしたプロジェクトファイルに移動し、MODSメニューのUPDATE MODからアップロードします。
4.SteamWorkshopで編集します。
タイトルと説明を追加し、WorkshopIconと表示される画像を設定します。
設定が終わったら公開設定から公開しましょう。
おわりに
ブログ上での説明をどの程度にするか悩みました。MODのデータの項目は多少説明を省いている部分があるため、詳しく聞きたい場合はやわからない部分がある場合はVOICEROID MOD部のDiscordサーバーか私にご連絡ください。
くくりはVOICEROIDとなっていますが、どなたでも歓迎です。
連絡方法
Twitter:@ibushi_maru
Discord:燻丸#4633